代官山 蔦屋書店で実現「潜在顧客へアプローチするブランディング施策」とは

株式会社土屋鞄製造所

事業推進本部 販促企画部 KABAN販促企画課 木村杏子 氏

株式会社土屋鞄製造所(以下、同社)は、バッグや財布などの企画から製造・販売までを一貫して行う皮革製品の会社です。

「老舗ランドセルブランド」としてよく知られる同社ですが、一般向けの製品ラインアップも充実しており、その品質の高さから30~40代を中心に多くの支持を集めています。

同社では、2019年11月に、新しいラインアップとして「ブラックヌメシリーズ」の展開を開始しました。こちらは「相反する要素が同居し『調和』する、『単純ではないシンプル』」をコンセプトにあらゆる個性を引き立てる、まさに『持つ人が主役」となるシリーズです。

そして、ブラックヌメシリーズの認知拡大などを目的として、同社は2021年6月に、代官山 蔦屋書店で「Form of 土屋鞄製造所」と題してイベント施策を実施しました。これは、ブラックヌメシリーズを中心とした土屋鞄の製品や、ブラックヌメシリーズをコンセプチュアルに撮影した写真などの展示をメインとしたものです。実店舗を活用しながら販売を主な目的とはしないこの施策について、その狙いや成果を、事業推進本部 販促企画部 KABAN販促企画課の木村杏子氏にうかがいました。

  • 目的
    潜在顧客に対する「ブラックヌメシリーズ」の認知拡大と、土屋鞄の理解促進
  • 施策
    代官山 蔦屋書店にて、ギャラリースペースおよび建築デザインフロアの平台を使い、ブラックヌメシリーズをはじめとする土屋鞄の製品および写真家・藤井保氏の作品を展示
  • 効果
    性別、年代を問わず幅広い層が来場し、既存の路面店では接触機会の少ない顧客層へのアプローチへの認知を実現

新シリーズの世界観と合った、代官山 蔦屋書店

まず木村氏は、今回の施策の実施に至る経緯を次のように説明しました。

「ブラックヌメシリーズは、あらゆる人の個性を引き立てるシリーズだからこそ、多くの方の手にとって欲しいと考えていました。そのため、今までの土屋鞄の顧客ではない方にも手にとっていただき、"相反する要素が同居し『調和』する、『単純ではないシンプル』“というコンセプトを感じ取っていただきたいと考えました」

その実現は、自社の店舗だけでは難しく、外部の力を借りる必要がある。しかし、ブラックヌメシリーズの世界観をしっかりと伝えるためには、あまりにも大衆的な場所はふさわしくない。そう考えていた木村氏が選んだのが、代官山 蔦屋書店でした。その理由について、木村氏はこう述べました。

「代官山といえば文化的な雰囲気のある街で、しかも蔦屋書店はランドマーク的な存在です。いろいろな人が訪れるので、いい意味での大衆性があり、また"代官山"という街そのものが憧れの対象でもあります。そのような観点で見ると、代官山 蔦屋書店は、私たちの望む条件が非常にバランスよくそろった場所だったのです。このようなところで土屋鞄の製品を紹介したら、どのような反響があるのか。ぜひ見てみたいと思いました」

「Form of 土屋鞄製造所」は、ギャラリースペースと、建築デザインフロアの2か所で実施しました。ギャラリースペースではブラックヌメシリーズの鞄と、写真家・藤井保氏がブラックヌメシリーズをコンセプチュアルに撮影した作品を展示。そして建築デザインフロアでは、平台を使ってブラックヌメシリーズ以外の同社の製品と、蔦屋書店のコンシェルジュが選んだ”土屋鞄”の世界観を伝える書籍が並べて紹介されました。

「ブラックヌメシリーズを企画した社員に選書リストを見せたところ、とてもイメージに合っていると言っていました。現在の日本のデザインがわかるビジュアルブックや、モダンとオーガニックの両立という私たちの感覚に近い海外の本など、非常にバランスがよく、“さすが蔦屋書店さんだな”と」(木村氏)

同社の製品を、アートのように見立てて実施した今回の施策ですが、そのゴールについて木村氏は、こう説明します。

「革小物や藤井保さんの写真集の販売は行いましたが、必ずしもその売上は第一の目的ではありませんでした。まず、より多くの方にブラックヌメシリーズを知っていただくこと、そして”土屋鞄“のことをご存じない方に、私たちの想いを伝えることをゴールと考えていました

 

新たな顧客とのコミュニケーションを実現

「Form of 土屋鞄製造所」実施中、土日には木村氏自身も現場に立ち、直接お客さまとコミュニケーションを取りました。

「展示している様子が、お店の外からも見えるようになっていたので『蔦屋書店に鞄がある。なぜだろう?』と興味を持たれた方がいらっしゃり、本当に年齢、性別問わずとても多くの方に展示をご覧いただきました。20代の女性がブラックヌメを手にとって『かっこいいですね』と言ってくださったり、生の声を聞くことができました」(木村氏)

展示には、長年の使用による色や質感の変化である革製品特有の、"経年変化"がわかるように、同社スタッフの愛用品も展示していましたが、それを見て、革の表情の変化に驚いたり、長く愛用することの価値に共感した来場者もいました。

ほかにも、外国人の来場者が「So cool!」と展示に見入ったり、購入可能な店舗についての問い合わせをするなどの反応もありました。

「今回の施策を通じて、より多くの方にブラックヌメシリーズが身近な存在になり、また、土屋鞄というブランドに、上質さや洗練されたモダンな雰囲気を感じていただければと考えていました。それは達成できたのではないかと思います。また、お客さまの中には、SNSでイベントのことを投稿したり、画像とともに製品を紹介している方も。数値では測れないですが、期待通りの効果があったと思います」(木村氏)

また、同社内での施策への評価も高かったと振り返ります。

「弊社の社員も何人か現場を見に来たのですが、いままで実店舗ではお目にかかる機会が少なかったような方が鞄や財布を手にとってくださる様子を見て、とても新鮮だったと話していました。短い期間ではありましたが、多くの方に土屋鞄を知っていただくことができたことに、満足しています

 

CCCマーケティングのデータを活用して潜在顧客を開拓したい

今回、初めての試みとして展示イベントを実施した同社ですが、今後もCCCマーケティングとイベントに取り組んでみたいと木村氏は話します。

「同じ蔦屋書店でも、二子玉川の蔦屋家電はファミリー層に強かったり、銀座 蔦屋書店であれば、アッパー層のお客さまが多いなど、店舗によって特色がかなり異なると思います。さらに東京だけではなく、大阪や北海道・九州など、全国の蔦屋書店の店舗で、もっと違いがあるはず。そのような特色を活かしながら、自分たちの店舗だけではリーチできない層にアプローチしていきたいですね」

そしてもうひとつ、データ活用の面でもCCCマーケティングに期待したいと言います。

「CCCマーケティングのデータから、弊社の顧客になりうる潜在層をセグメントして、アプローチできればと考えています。弊社でもSNSや自社メディアなどで情報を発信していますが、限界があります。より多くの方に土屋鞄を知っていただくためにも、イベントやデータ活用などさまざまな面で、これからもCCCマーケティングさんと取り組みを進めていきたいですね」

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