【生活者の声を読み解くシリーズ】コロナ禍で変化する毎日の暮らし(前編)

【生活者の声を読み解くシリーズ】コロナ禍で変化する毎日の暮らし(前編)

こんにちは、CCCマーケティングの営業担当です。

昨今、日常生活のさまざまな部分が新型コロナウイルス流行の影響を受け変化しています。

そこで「現状の生活者の本音を知ったうえでマーケティングに取り組みたい」という方のために、コロナ禍で変化する生活者の毎日の暮らしについて、データや生活者の実際の声からわかることをまとめました。
ぜひ今後取り組むマーケティングに活用いただければと思います。

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目次[非表示]

  1. 1.まずビフォアコロナから実施されている定番項目をチェック
    1. 1.1.通勤
    2. 1.2.仕事・学校
    3. 1.3.スポーツ
    4. 1.4.趣味
    5. 1.5.食事
    6. 1.6.家事
  2. 2.生活者の意識調査で暮らしの変化を読み解く
    1. 2.1.家事
    2. 2.2.学び・習い事
    3. 2.3.スポーツ・運動
    4. 2.4.ストレス解消
  3. 3.食のトレンドデータから読み解く食事の変化
  4. 4.変化を押さえたうえでのマーケティングが重要

まずビフォアコロナから実施されている定番項目をチェック

まずビフォアコロナから実施されている定番項目をチェック

具体的なデータを見る前に、毎日の暮らしでビフォアコロナから実施されている定番的な項目について確認しましょう。合わせて、ウィズコロナにおいてどのような影響を受けそうかご紹介します。

通勤

ビフォアコロナでは、満員電車での通勤も当たり前に行われていました。ですが、ウィズコロナでは多くの企業がテレワークを取り入れ、満員電車や公共交通機関での通勤を減らすための取り組みが行われています。

また、ビフォアコロナでは仕事が終わってから帰りにふらっと繁華街に立ち寄るような方も多かったものの、現在はコロナ禍の影響を受け自粛している方が多いです。ウィズコロナにおいてもこの傾向は継続していくと思われます。

仕事・学校

出社、登校するのが基本だった仕事や学校について、オフィスワークのほか、リモートワークやオンライン授業を取り入れるケースが増えてきました。
中でも目立つのは、オンラインの増加です。自宅で働いたり、授業を受けたりすることにより感染のリスクを抑えようという動きがあります。

また、これまで出張や留学、ボランティアを行っていた企業や学校もありますが、これらは自粛傾向が強いです。やはり、県を跨ぐ移動や感染リスクが高まる可能性のある海外への留学は、自粛となるケースが多いといえます。多くの方が集まったり触れ合ったりするボランティアについても同様です。

スポーツ

これまで積極的にスポーツをしていたもののコロナ禍ではそれが難しくなり、運動不足に悩む方が増えました。同時に自粛の影響による活動量の低下もあってかダイエットに取り組む方が増えています。

趣味

趣味では、リモートワークが増えたことによって通勤時間が減り、自由時間が増えた分、これまでとは異なる習い事を始めた方もいるようです。新しい知識が学べる教室・セミナーなどを受講する方もいます。

食事

巣ごもりの生活を行っている方が増えたこともあり、食事の内容も大きく変化しています。食事では外食や飲み会が自粛傾向となり、料理を始める方や、取り寄せに注目する方が増えました。

「家族がリモート授業になった、テレワークになった」などの理由から、用意する食事量が増えたなどの変化も考えられます。

家事

家事についても、在宅時間が増えたことでこれまでできなかった掃除や洗濯に取り組むようになった、自分で買い物に行くようになったなどの変化もあるようです。
これらはウィズコロナでその傾向が強く見えてきそうなポイントといえます。

生活者の意識調査で暮らしの変化を読み解く

CCCマーケティングが2020年に設立したCCCマーケティング総合研究所では、社会や生活様式の変化、生活者の行動や意識の変化、世代や地域の特性把握、産業動向レポートの発信など“生活者に一番近い存在のシンクタンク”としての取り組みを行っています。

生活者が日々変化する暮らしの中で感じること、考えていることなど、生活者の「本音」を、CCCマーケティング総合研究所が実施した生活者意識調査から読み解きます。

生活者の意識調査で暮らしの変化を読み解く

上図のように、生活者の意識調査では、市場での関心度の高いシーンに関する意識調査を実施しています。
そのうち、今回は毎日の暮らしと密接に関連する調査から、生活者の毎日の暮らしにどのような変化が生じているかを定量的な視点で読み解きます。

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家事

コロナ禍の巣ごもり生活で、家で過ごす時間が増えました。在宅時間が増えたことによって家事に与えた影響や変化も大きいです。

調査の結果、一年前に比べて家事をする方が増加したとの結果が出ています。家事のうち、特に大変と感じている方が多いのが買い物で、掃除や片付け、料理、ゴミ処理などを負担に感じている方も多いようです。

一方、家事をしてよかったこととして、掃除・片付けにより「家の中が清潔になった」「家の中が片付いた」、買い物の内容や商品を見直し「節約につながった」と挙げている方もいました。
これまで家事に触れてこなかった方が触れるきっかけにもなったようで、今後の家事を見直す機会にもつながりそうです。

学び・習い事

コロナ禍により注目されているのが、オンラインを活用した学びです。コロナ禍において密を避けたいと思う中で今後始めてみたい習い事として挙がったのが「英会話・料理・ビジネスキャリア講座、IT系、外国語」などです。

オンラインででき、趣味や行動の幅が広がる学びが挙がりました。
空いた時間ができたことにより、以前から興味を持っていた習い事を始めた方も多いようです。

一方、大学生の学びと環境について見てみると、不満を感じる方が少なくない結果となりました。特に多くの大学生が不満を感じていたのが、留学や課外活動など、コミュニケーションを伴うものです。リアルの学びの場がないことに不満を感じていることがわかる調査結果でした。

スポーツ・運動

コロナ禍で思うように外出できないことが増え、運動不足を感じている方が多いようです。特に、運動不足解消や健康、ストレス解消、気分転換などを理由に、日常で取り組みやすいウォーキング・トレーニング・ヨガを実践している方が多くいます。
感染対策もあってか一人で行えるスポーツ・運動の人気が高い結果となりました。

中でも散歩を含むウォーキングに取り組んでいる方が多いです。今後始めたいと思っているスポーツや運動については、複数人で行うバドミントンや卓球などが挙げられています。
また、「マスクを着用していると運動がしづらい」と感じている方が約半数の結果となりました。しかし、マスク必須の生活はまだしばらく続くと予想できるので、外でスポーツ・運動する方にとって辛いと感じる日々は続きそうです。

ストレス解消

コロナ禍で多くの行動が制限される中、多くの方が抱えている問題がストレスです。思うように出歩けない、人に会えないといった変化はこれまでにないストレスを生み出しているといえます。
巣ごもりのストレス解消のための自分時間では、エンタメ(TV音楽映像動画)・読書・ゲーム・SNS、スポーツ、飲食、睡眠と“一人で行うこと”が多く実践されています。

調査を経て、毎日の暮らしの中で大変な日常業務に忙殺されるだけではなく、溜まったストレスを上手く解消しようと工夫している生活者の姿が想像できました。

食のトレンドデータから読み解く食事の変化

食のトレンドデータから読み解く食事の変化

CCCマーケティングでは、さまざまなメディア・購買履歴において、同一の食ワードに対する出現の規模・伸びを把握する分析ツール「Market Watch」を提供しています。このMarket Watchを用いて食のトレンドを定量的に分析しました。

食事は日々の暮らしに欠かせないものではありますが、コロナ禍で大変になったとの声も多く聞こえてきます。
そこで、生活者の食事シーンに何が起こっているのか読み解いていきましょう。

まず、メディア別トレンドメニューランキング(期間21年1~6月内の出現率の降順)の内容についてです。

メディア別トレンドメニューランキング(期間21年1~6月内の出現率の降順)

間食シーンを想起するスイーツやドリンクについては、伸長傾向だと推測されます。例えば、イタリア発祥のパンにクリームをたっぷり挟んだ伝統的な菓子である「マリトッツォ」は、多くのメディアで上位に入りました。

同様に飲酒シーンを想起する酒類・つまみといったメニューも伸長傾向だと推測されます。
また、一転して在宅ワーク×中食シーンを想起するような、麺類・ハンバーグ・カレー・ピザなどのメニューも伸長傾向です。フードデリバリーサービスを活用する方が増えているのも理由の一つといえます。

今後、少しずつ新型コロナウイルス感染症の流行が収まるにつれて、食のトレンドデータには大きな変化が見えてきそうです。


変化を押さえたうえでのマーケティングが重要

これまでの調査・分析の結果から、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて生活者の毎日の暮らしにはさまざまな変化があることがわかりました。

例えば、ビフォアコロナにおけるマーケティングでは、市場全体として共働き×子育てといった「忙しさ」への対処として「時短で楽ちん」といった企画が多かったといえるのではないでしょうか。
しかし、ウィズコロナの生活者は「楽しむ」「スッキリする」といったプラスの要素を持った行動を欲しているようです。

ウィズコロナにおいて着目すべきは、変化の乏しい在宅ワークや巣ごもり生活によって溜まっている“これまでと異なるストレス“です。どのように解消・発散して心・身体をケアするかについては、マーケティングにおいても重要な課題といえます。
課題を理解し、生活者の毎日の暮らしにさらに迫っていくには、生活者が実践しているリアルな“息抜き方法”も知る必要があるでしょう。

今回は前編としてお届けしましたが、後編では、データ・分析でわかった生活者の毎日の暮らしの変化を踏まえて、その暮らしの輪郭を整理した図などをご紹介します。
生活者の息抜き方法を知るのに役立つリアルな声についてもご紹介するので、ぜひ後編を楽しみにしていただければと思います。

なお、CCCマーケティングでは「多くのマーケターのみなさまに“生活者の声を届けたい”」という思いから、生活者の声を届けるパートナーが、ソーシャルリスニングサービスをもとに生活者の声を読み解いています。メディアを通じて無料レポートとして配布したり、ウェビナーを開催する予定ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

また、本資料内にはコラムに掲載されていない詳細なデータも含まれておりますので、ぜひダウンロードしてご確認ください。

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