【生活者の声を読み解くシリーズ】手づくりの境界線って?インサイトから導く「食」の価値観

こんにちは、CCCマーケティングの営業担当です。

コロナ禍により外食の機会が減少している現在、内食(自宅で料理)や中食(テイクアウト・デリバリー・ケータリング)が増えました。

変化している日本の食シーンの中でも、キーとなるのが「内食」です。
「手づくり」の境界線があいまいになる中、内食・中食・外食の境目はどのように変化しているのでしょうか?

食のトレンドデータや、生活者の生の声から変化する食ニーズを読み解きます。

【目次】
▼Market Watchで食のトレンドを分析
▼生活者の声を調査!最近頑張った手づくり料理から見えてくることとは?
▼変化する食ニーズから提案の見直しを



Market Watchで食のトレンドを分析              

まずは、CCCマーケティングが提供する分析ツール「Market Watch」を活用して、さまざまなメディア・購買履歴において、同一の食ワードに対し「出現の規模・伸び」から、食のトレンドを定量的に分析しました。


 

食(料理カテゴリー)の最新トレンドをチェック

以下は、2022年1月から直近1年のメディア・業態別のトレンドランキングです。

外食口コミと内・中食の伸長メニューに分けて最新トレンドを見てみます。
※料理カテゴリーの出現スコア前年比のランキング

引用:CCCマーケティング Market Watch Trend調べ
期間:2021年2月~2022年1月


※表示端末によって画像が見えづらい場合がございます。詳細は資料をダウンロードの上ご確認ください。

外食口コミと内・中食の伸長メニューは異なり、メディア・外食のトレンドが流通に伝播していることがわかります。

続いて、外食・メディアと内・中食流通のトレンド(伸長)メニューのギャップを詳しく見てみます。

引用 : CCCマーケティング Market Watch Trend調べ
期間:2021年2月~2022年1月


赤枠は、外食とスーパー・コンビニ購買でトレンドが共通しているメニューです。赤枠の中身を見てみると、外食テイクアウト・スーパー・コンビニのお惣菜・冷凍食材、自宅での調理と、どれも内食・中食のシーンが想起しやすいものが多いことがわかります。

コロナの影響により、多くの店がテイクアウトに対応しているほか、冷凍食品や便利な調理家電での簡単調理を利用する方が増え、各分野の提供価値がクロスオーバーしていることも、外食・内食・中食の伸長メニューの散見につながっていると推測されます。
 

内食・中食・外食の境目が薄くなっている?

内食は、冷凍食品の充実や便利な調理器具によって従来の「調理を行う」という意味も広がり、中食、外食との境目が薄くなっているのではないでしょうか?

内食・中食・外食の立ち位置を整理してみます。

従来、内食は「自宅で調理を行うこと」を指していますが、「手料理をした」と思う境界線が人によって違う今、今までの訴求では自宅での食事のニーズに合わない可能性があります。

すぐにできる簡便調理、アイデア次第で工夫できる出来合いのアレンジ、一から作るがっつり調理などのうち、生活者はどこまで「手料理」として認識しているのでしょうか?

この境界線から、食に関する提案を考えるヒントを探します。

 

生活者の声を調査!最近頑張った手づくり料理から見えてくることとは?

食のトレンドデータ分析から、内食・中食・外食の境目が薄くなっていることがわかりました。キーとなる内食について、生活者にとっての「手料理」はどのように変化しているのか?

「Blabo!(ブラボ)」でリアルな声を収集し、読み解きます。
 

「Blabo!」についてご紹介

Blabo!は「生活者の本音」からインサイトを導き出すコミュニケーションプラットフォームです。

企業が知りたい内容を「お題」として提示し、生活者に回答してもらうことにより、オープンな意見交換を通して生活者の本音を抽出することができます。

また、Blabo!では以下のようにユーザーが投稿したアイデアに対し、他のユーザーがBlabo(いいね)できるので共感を得ているアイデアだけではなく、ユニークな視点のアイデアも多く、自分や自社だけでは思い付けないような視点を得られるのが特徴です。

関連記事:生活者の本音を導き出すアプローチ方法とは?共創プラットフォーム「Blabo!」の活用事例もご紹介 
 

シェアしてもらった生活者の声

   

Blabo!では、以下のお題で生活者の声を募集しました。

最近一番「私、これがんばったなー!」と思った手づくり料理は?
それってどんなことを考えながら作ってた? 

おうち時間増加に加え、料理動画や簡単に味がキマる調味料が充実してきたこともあり、自宅で料理をする機会が増えています。

自身が”手づくり”と思うものなら、どんな料理でも、どんな調理工程を経て作ったものでも良いとして、特に「これって私、結構がんばったなー!」と思うのはどんな料理だったのか発信してもらうことにより、「手づくり」の境界線が見えてきそうです。

今回のお題で回答してもらうにあたり、以下のようなインサイトがあるのではないかと予想しました。

考えられる手づくりのインサイト
●自分自身の楽しみやチャレンジ!
●料理を食べる家族の喜ぶ顔がみたい!
●「これ、買ってきたの?作ったの?」「手抜きじゃない?」と言われたくない!
●「ちゃんとつくってる感」を静かにアピール!
●がんばって作った料理を”映える”写真に撮ってシェアしたい!

自分自身の楽しみのため、それを食べる家族のため、作るものやタイミングによって考えることも異なるのではないでしょうか。
 

約200名の声を読み解き!家族のための定番料理?

まず、ユーザー約200名からいただいた生活者の声の大枠を把握するために、ワードクラウド(※1)化して読み解きます。
※1)ユーザーローカル テキストマイニングツールによる分析

投稿のタイトルから、単語の出現回数が多いワードを抽出した結果、料理名(タイトル)では以下のワードが多く見られました。
 

定番的なメニューが高出現しています。
続いて、本文のテキストから出現数が多いワードを見てみます。

「家族」「子供」に対し、「美味しい・味」「楽しい」「喜ん」でもらうため「頑張る」「挑戦」など、手づくりの目的を想起するワードが多く出現しています。

家族や子供が好きな定番メニューを、喜んでもらうために作る方が多いようです。
 

「手づくり」=「手間暇をかけて調理する」ではない?

手料理の中には、下ごしらえからすべて行うものもあれば、アレンジで済むもの、全く調理することなく作れるものなどがあります。
そこで、調理の程度を3つに分類し、それぞれ分析してみます。分類は以下です。

分類
A)    手間暇をかけて調理する
B)    出来合いの惣菜・冷凍食品など簡単調理・アレンジ
C)    調理しない

手づくりともなるとAの方が多い一方、一定数B・Cの方もいることがわかりました。
そのため、「手づくり」=必ずしも「手間暇をかけて調理する」とは言い切れないかもしれません。

B・Cの方の本文を見てみると、難易度の高くない調理を選択している方や、調理しない方は、いわゆる「手抜き」をしているわけではなく、「家族」の「美味しい」のために「頑張る」というメンタリティーが見られます。

ここから「簡単」「手抜き」=その方の想いが低い・がんばっていない、という捉え方にミスリードのおそれがあると感じます。普段から料理する時間がある人、男女の働き方の違い、家庭での家事分担がコロナ禍でさらに変化していることも踏まえて考える必要がありそうです。

続いて、A~Cで料理する内容は変わるのでしょうか?
A)    手間暇をかけて調理する
B)    出来合いの惣菜・冷凍食品など簡単調理・アレンジ
C)    調理しない
に対して、以下の上図はABC全体で出現頻度の高いメニューを、下図はBCの出現頻度の高いメニューを表しております。

共通して頻度が高いメニューもありつつ、Aの「ケーキ」「パン」に対してB・Cでは「ホットケーキ」など、同じような料理でも工程が少ないものが挙がっていました。

 

変化する食ニーズから提案の見直しを

本調査の「手づくり料理」に関する生活者インサイトを見てみると、手間暇をかけて調理を行うことが是とは言い切れず、簡単=手抜きという先入観は、現代の生活感情と乖離が生じているのかもしれませんね。

内食・中食・外食の境目が薄くなっていることもあり、

調理にかかる時間×価値 (美味しさ・楽しさ・健康)
+トレードオフになる時間で獲得できたコト
=家族・自分の喜び 

といえるのではないでしょうか。

共働きや在宅ワークなど「料理に割く時間」は人によって違いが大きく「簡単」などのワードは、手抜き・罪悪感を想起するワードとして見られてしまう可能性があります。

しかし、限られた時間の中で、家族・自分に対してできることを考えている方が多いことがわかりました。こういった発見は、これまでリーチできなかったニーズへのヒントになるかもしれません

なお、今回調査の詳しい内容は、下記資料をご覧ください。

今回は、生活者のリアルな声から見えてきた内食に関する生活者インサイトを紹介しました。多くの生活者の声があったからこそ見えてきた調査結果ではありますが、自社で分析・調査を行うのは難しいと感じているマーケターの方もいるのではないでしょうか。

CCCマーケティングでは、“生活者の声を届けるパートナー”のサービスを提供しています。今回のようにデータで読み解いた生活者の声を、メディアを通じて無料配信しているほか、低額で弊社パートナーによるレポート・ウェビナーを開催しています。

データの活用や生活者の声から今の時代にあったマーケティングを実践したいと考えている企業のみなさまは、ぜひCCCマーケティングまでご相談ください。

 

※CCCマーケティングでは、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。
※本コラムに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
※ユーザーローカル テキストマイニングツール(https://textmining.userlocal.jp/)による分析

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