ノンアルコール飲料の市場の変化や購入者の志向・行動データを徹底分析

こんにちは、CCCマーケティングの営業担当です。

現在、ノンアルコール飲料の市場は右肩上がりで拡大を続けています。
そこで今回は、ビール以外にもさまざまな商品が続々と登場しており、需要も増えているノンアルコール飲料(以下、ノンアル飲料)について、各ジャンルのブランドシェアや人気商品、併買される商品、ノンアル飲料を購買する層の趣味・志向などを、集計したデータを元にご紹介します。
 

【目次】
▼今回使用するデータの概要
▼ノンアル飲料の市場について
▼T商圏のカテゴリ・ブランドシェアをチェック
▼ノンアル飲料のビール&RTDの属性
▼ノンアル飲料派の志向の特徴(DNA)
▼ノンアル飲料購入者が購買する商品の傾向


今回使用するデータの概要

今回使用するデータの抽出定義は、以下です。

・期間:2020年4月1日~3月31日
・抽出元:多種多様なTポイント商圏内の日用品・食料品カテゴリの購買
・対象者:全国・20~89歳の男女

 

ノンアル飲料の市場について

ノンアル飲料の需要は増加しており、約10年前から現在も市場は拡大し続けています。

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済の調査発表によると、アルコール度数1%未満のビール風味の発泡飲料を対象としたノンアルビールの売り上げは、2020年見込みが726億円で前年比103.9%、2021年予測が775憶円で前年比106.7%との結果になりました。

また、サントリーホールディングス株式会社によるRTDに関する消費者飲用実態調査サントリーRTDレポート2021では、2020年のノンアルRTD市場は703万ケースで前年比108%であり、過去最大の市場規模になったと報告しています。

ここ10年程度でノンアル飲料市場が大幅に拡大している背景として、健康面を気にする方が増えている影響が大きいといえるでしょう。飲酒量が増えると健康面が気になる、休肝日を作りたいといった理由でノンアル飲料を取り入れている方が増えているようです。

今後もノンアル飲料の市場は拡大が期待されており、注目したい市場といえます。

 

T商圏のカテゴリ・ブランドシェアをチェック

では、T商圏において、ノンアル飲料はどのようなカテゴリ・ブランドがシェアされているのかについてみていきましょう。
なお、今回は、「Tableau」という、データ可視化ツールを使用しています。
コラム内はキャプチャを掲載していますが、ダッシュボード自体はTableau Publicで限定公開していますので、リンク先は以下よりダウンロードください。

 

カテゴリシェア

アルコール飲料であるビールと、缶チューハイや瓶入りのカクテルといったRTD(Ready to drink:蓋を開けてすぐ飲めるお酒を指します)を比較してみると、ビールは45.37%、RTDは49.94%となっており、若干ではありますがRTDのシェアが高い傾向にあります。

一方、ノンアル飲料については逆にビールのシェアが高く、ノンアルビールは3.36%なのに対し、ノンアルRTDは1.33%と大きな差がついていました。

これは、現在と異なり一昔前まではビールのほうが高いシェア率を誇っていたことから、ノンアルビールを選択する方が多く、メーカー側が開発に力を入れていたことが理由の一つと言えます。進化を続けおいしくなったノンアルビールは多くの方から選ばれているため、シェアが高くなったようです。

現在はRTD人気が高まり需要も増えているため、これからはノンアルRTDが進化し、さらにシェア率が伸びていく可能性もあるでしょう。
 

ブランドシェア

では、ノンアル飲料のブランドシェアについてみていきましょう。
ノンアルビールは、「アサヒ ドライゼロ」が圧倒的なシェア率を誇ります。続いて「サントリー オールフリー」「サントリー オールフリー からだを想うオールフリー」と続き、サントリーはこの2ブランドを合わせるとアサヒのドライゼロに近いシェアになります。

ノンアルRTDについてはまだ新しい市場ということもあってブランド数が少ないのですが、ここもトップは「アサヒ スタイルバランス」、続いて「サントリー のんある気分」、3位に「チョーヤ 酔わないウメッシュ」と続きます。チョーヤの酔わないシリーズが入っているのもRTDならではといえるでしょう。

 

ノンアル飲料のビール&RTDの属性      

ノンアル飲料は、アルコール飲料であるビール・RTDと比較した場合にどのような属性とDNAになるのかみていきましょう。

CCCマーケティングでは、Tカードの利用履歴から機械学習でT会員をスコアリングしたデータを「顧客DNA(※1)」と呼んでいます。衣食住遊働などを中心に多数の項目をスコアリングしており、商品購入者の志向性の把握などに活用しています。
※1)顧客DNAとは:CCCマーケティングでは、Tカードの利用履歴から機械学習でT会員をスコアリングしたデータを「顧客DNA」と呼んでいます。

ノンアルビール

ビールと比較するとノンアルビールを選択している性別の割合は、男性が45.7%、女性が54.3%と、女性の割合が高い傾向にあります。なかでも50~60代女性のシェアが高く、50歳~74歳まではビールよりもノンアルビールを飲んでいる女性の割合が多いことがわかりました。

男性は、60代以降にノンアルビールのシェアが増えるものの、女性ほどの伸びはありません。なお、男性の場合も55歳以降はビールよりもノンアルビールを選択する方の割合が多いようです。

特徴的な顧客DNAを見てみると、例えば60代女性の場合、食はトクホを好む傾向があり、健康意識が高いことがわかります。そのため、健康志向でノンアルビールを選択している方が多いといえるでしょう。

一方、60代男性の場合は女性と同じく食ではトクホを好む傾向があるものの、女性ほど健康を意識しているわけではないという結果となりました。
 

ノンアルRTD

ノンアルRTDは、RTDと比較すると圧倒的に女性の割合が高く、女性が71.0%、男性が29.0%でした。特に30~40代の女性から選ばれており、30歳~44歳、50歳以降はRTDよりもノンアルRTDを選択する女性の方が多いという傾向があるようです。

シェアの高い40代女性の特徴的な顧客DNAを見てみると、健康志向はビールと同じであるものの、そもそもあまり頻繁にお酒を飲まないタイプである可能性も高いです。

一方で20代男性の顧客DNAについては、衣類は値引き商品が好き、食はまとめ買い派であるため、家で過ごすことが好きであり、コスパ重視である可能性が高いことも分かりました。
このことから、お金を出して商品を買うのならノンアルRTDよりもRTDと考えている人が多いといえるのではないでしょうか。

 

ノンアル飲料派の志向の特徴(DNA)

アルコール飲料よりノンアル飲料を好んで飲んでいる方は、志向にどのような特徴、傾向があるのかみていきます。
※主飲:全体購入量のうち51%以上を占めるカテゴリを「主に飲んでいる」と判定
 

ノンアル飲料派の食の志向

まず、ノンアル飲料派の食の志向についてですが、ノンアルビール派は健康意識が高い方が多いことがわかります。主にビールを飲んでいる人は肉が好きな方が多いのに対し、ノンアルビール派は魚好きな方が多い傾向が見て取れます。

また、ビール派は輸入食材を好む傾向が強いですが、ノンアルビール派は産地にこだわりを持っていて、オーガニック商品を好む傾向が強いです。そのため、ノンアルビール派は、健康のためにお酒を控えたいといった気持ちが強く、お酒の量や飲む機会を減らすためにノンアルビールを選択しているのではないかと考えることができます。

一方、ノンアルRTD派は、RTD派に比べて野菜好きな方が多く、こちらも健康志向が高いと考えられますが、ノンアルビール派と比較してみると、ファストフードが好きな方が多く見られるのが特徴です。また、外食が好きな傾向もみられるので、ノンアルビール派に比べると健康志向は低めといえるのではないでしょうか。
 

ノンアル飲料派の遊びの志向

続いて、遊びの志向についてです。

ノンアルビール派は、ノンアルRTD派に比べて休日は一人外で過ごす傾向が強く、イベント系よりも自然系の遊びを好みます。ただ、ビール派に比べると家族を優先するタイプの方が多い傾向がみられるのが特徴です。

ノンアルRTD派は、ノンアルビール派に比べて休みの日は家族と家で過ごすタイプが多く、インドア派の傾向が強いといえます。また、RTD派と比べても家族と過ごす時間が多い傾向が見て取れるのが特徴です。イベントが好きであるものの、遠くよりも近くで遊ぶ傾向もあります。

さらに、「衣」「住」「働」などの顧客DNAカテゴリに加え、性年代別のデータもTableau Publicで限定公開しています。リンク先は以下よりダウンロードください。

 
 

ノンアル飲料購入者が購買する商品の傾向

ノンアル飲料を購入する方は、他にどのような商品を購入している傾向があるのでしょうか。それぞれ解説します。
 

ノンアルビール派とビール派の併買商品を比較

まず、ノンアルビール派とビール派を比較してみると、購入しているものにそれほど大きな差がないことがわかります。つまり、ビールとノンアルビールを併用している生活スタイルの方が多いといえるでしょう。この傾向はRTDよりも強く表れています。

例えば、普段はビールを飲んでいるけれど休肝日にノンアルビールを飲んでいる、ビールを飲み過ぎないようにビールにプラスしてノンアルビールも取り入れている、といった方が多いと予想できます。

また、それぞれの特徴的な併買についてみてみると、主にノンアルビールを飲んでいる方は、ベビーフードや育児用ミルクを併買することも多いです。これは、育児中の方がアルコールの代わりにノンアル飲料を飲んでいるためかもしれません。
ただし、日本の法律では、アルコールが0.05%以下であればノンアル飲料として表記できると定められています。そのため、妊娠中・授乳期間中などのアルコール飲料を避けなければならない方は、アルコール分0.00%のノンアル飲料に切り替えているという方が多いと思われます。

他には、低カロリー甘味料を購入している方が多いことから、健康やカロリーに注目している傾向が強いこともわかります。

一方、ビール派が併買することが多い商品として挙げられるのが、タバコや氷、珍味類などです。カップ麺や調理パンなど、すぐに食べられるものの併買が多いのも特徴としてあげられました。
 

ノンアルRTD派とRTD派の併買商品を比較

ノンアルRTD派は、調味料関係の商品を併買することが多い結果となりました。
オリーブ油などの食用油やマカロニなど調理が必要な麺類、味噌などを併買する傾向が大きいので、自炊をしている方が多いと考えられます。

おうち時間を楽しく健康に過ごすために自炊をする方が増えたと言われている2020年。その際、より充実した時間を過ごすために、飲み物はRTDよりも健康的といえるノンアルRTD派が増えているのかもしれません。

また、RTDの場合もノンアルRTD派は、RTD派に比べてタバコの併買は低い結果でした。
 

ノンアルRTD派とノンアルビール派の併買商品を比較

では、RTDとビール、どちらもノンアル飲料を比較した場合ではどのような違いが出るのでしょうか。

ノンアルRTDの場合、お酒を飲めない授乳中の方などが購入していると思われるベビーフードや育児用ミルクを併買することが多い点は同じですが、ホームメイキング材料としてデザートの素やシロップの併買が特徴的で、ノンアルビール派に比べて自炊している方が多い傾向が見えてきます。おつまみ系の併買はそれほど多くないため、お酒の代わりというよりも、増えた在宅時間を充実させるために取り入れている方が多いとも考えられます。

ノンアルビール派は、豆菓子や菓子パン、アイスクリーム、カップ麺、チョコレート、キャンディ・キャラメルなどジャンキーな商品が特徴的です。
ノンアル飲料ではありますが、お酒と同じような感覚でおつまみと一緒にノンアルビールを取り入れていることがわかりました。

ただ、ビールの比較時には出てこなかった健康食品が出てくる点は注目するべきところでしょう。ビールのような感覚で取り入れつつ、併買からも健康志向がみえてきた結果となりました。

さらに、性年代別のソートに加え、更に食カテゴリを細分化してソートできるダッシュボードもTableau Publicで限定公開しています。リンク先は以下よりダウンロードください。

 
 

ビール派かRTD派かにより志向・行動データが異なる

近年需要が増えているノンアル飲料について、市場情報やノンアルビール・ノンアルRTD購入者の志向・行動データについて解説しました。

このように、ノンアルビール派か、ノンアルRTD派かなど、購買行動によってそれぞれの志向の特徴や、併買する商品の傾向が異なります。そのため、マーケティングを行う上では、適切なターゲティングとターゲットに合わせた分析が欠かせません。

CCCマーケティングでは、7,000万人超のT会員のアクティブデータから購買・行動の傾向を分析、最適なターゲティングがご提案可能です。

また、今回のノンアル飲料のようなブランド単品の分析だけでなく、飲料×食品、飲料×日用雑貨、飲料×書籍、などカテゴリや業態を横断したデータ分析も可能です。

さらに、データ分析の結果を元に、T会員にダイレクトアプローチができます。
企業のみなさまの目的に合わせ、一気通貫したマーケティング施策をご提案しておりますので、マーケティングに興味やお悩みがある場合には、ぜひ一度CCCマーケティングまでご相談ください。

なお、今回の分析結果は、Tableau Publicで限定公開しています。
コラム内ではキャプチャでしかご紹介できませんでしたが、Tableau上でご自身でデータを触ることができるようにダッシュボードを作成していますので、ぜひ以下よりURLをダウンロードしてみてください。

 

※CCCマーケティングでは、セキュリティ上厳重に管理された環境のもと、個人を特定できない状態でマーケティング分析を行っております。

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