今さら聞けない!マーケティングとは何か?その定義から本質に迫る

「マーケティングのヒント」は、さまざまな専門家や記者のみなさまの見解をご紹介するコラムです。

マーケティングとは何か。これは奥深い問いであり、ひとつの正解があるわけではありません。
多くの経営者・マーケター・研究者が、ビジネスや学問、あるいは哲学的見地から、マーケティングを定義しています。

しかしながら、それが故に「マーケティングって、わかったようでわからない」状態に陥っている人も少なくありません。

本記事では、改めて知っておきたい“マーケティングの定義”をご紹介します。定義を押さえれば、いま何を目的として、何をすべきかが見えてくるかもしれません。

【目次】
▼マーケティングの定義
▼巨匠たちが語るマーケティングの真髄
▼自社にとってマーケティングとは何か?という問い
▼さいごに
▼顧客理解から始めるマーケティングは、CCCマーケティングにお任せください



マーケティングの定義

マーケティングに限ったことではありませんが、「定義づけ」は元来非常に難しく、慎重に行われる必要があります。

そこでまずは、公益社団法人日本マーケティング協会の「マーケティング定義委員会」が考証・討議のうえに設定した定義からご紹介します。

マーケティングとは、企業および他の組織 1)がグローバルな視野 2)に立ち、顧客 3)との相互理解を得ながら、公正な競争を通して行う市場創造のための総合的活動 4)である。


1)教育・医療・行政などの機関、団体を含む。
2)国内外の社会、文化、自然環境の重視。
3)一般消費者、取引先、関係する機関、個人、および地域住民を含む。
4)組織の内外に向けて統合・調整されたリサーチ・製品・価格・プロモーション・流通、および顧客・環境関係などに係わる諸活動をいう。


出典)日本マーケティング協会「マーケティング定義委員会」 P33

一見わかりづらく感じるかもしれませんが、味わうように一語一句を噛みしめていくと、マーケティングのあるべき姿が詰まった一文といえます。

すなわち、「自社のマーケティング活動が、この定義に見合っているか?」と顧みることは、新しい発見を与えてくれることと思います。

例えば、以下をチェックしてみましょう。

▼ マーケティングの定義と自社のマーケティングを照らし合わせる問い


●グローバルな視野に立っているか?            
●顧客との相互理解を得ているか?
●公正な競争を通して行っているか?
●市場創造を目的としているか?
 


 

巨匠たちが語るマーケティングの真髄

もう一歩踏み込んで、マーケティングや経営の巨匠たちがマーケティングをどう定義しているのか、見ていきます。
 

フィリップ・コトラー    

まず、マーケティングの神様とも評されるフィリップ・コトラーによる定義です。
以下は『コトラーのマーケティング・コンセプト』からの引用です。

ここで、私のマーケティングの定義を述べておこう。マーケティング・マネジメントとは、標的市場を選択し、優れた顧客価値の創造、伝達、提供を通じて、顧客を獲得、維持、育成する技術である。

もう少し詳しくいうと、次のようになる。「マーケティングとは、充足されていないニーズや欲求を突きとめ、その重要性と潜在的な収益性を明確化・評価し、組織が最も貢献できる標的市場を選択したうえで、当該市場に最適な製品、サービス、プログラムを決定し、組織の全成員に顧客志向、顧客奉仕の姿勢を求めるビジネス上の機能である」。


出典)フィリップ・コトラー『コトラーのマーケティング・コンセプト』(Japanese Edition) (Kindle の位置No.81-87). Kindle 版. 

このコトラーの定義は、「マーケティングとは、具体的に何をすることなのか?」を実践的に考える指針として、参考になる企業が多いのではないでしょうか。

コトラーの定義をもとに、マーケティングの実践を整理すると以下のとおりとなります。


(1)充足されていないニーズを発見する                     
(2)発見したニーズの重要性と潜在的な収益性を明確化して評価する
(3)評価結果をもとに最適なターゲット市場を選択する
(4)ターゲット市場に最適な製品・サービス・プログラムを検討し決定する
(5)組織の全員が顧客志向・顧客奉仕の姿勢で携わる
 


現在、多くのマーケティング手法やフレームワークが存在しますが、突き詰めれば、この5つのステップに集約されるといえるでしょう。
 

ピーター・F・ドラッカー

次に、マネジメントの父と呼ばれるピーター・F・ドラッカーは、どう述べているのでしょうか。

ドラッカーのマーケティングに関わる言葉では、
「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである」
が有名です。

まるで販売(営業、セールス)を否定しているかのように捉えられることも多いのですが、前後の文脈も含めて読むと、印象が変わります。

該当部分を『マネジメント[エッセンシャル版]』から引用しましょう。

これまでマーケティングは、販売に関係する全職能の遂行を意味するにすぎなかった。それではまだ販売である。われわれの製品からスタートしている。われわれの市場を探している。これに対し真のマーケティングは顧客からスタートする。すなわち現実、欲求、価値からスタートする。「われわれは何を売りたいか」ではなく、「顧客は何を買いたいか」を問う。「われわれの製品やサービスにできることはこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」と言う。

実のところ、販売とマーケティングは逆である。同じ意味でないことはもちろん、補い合う部分さえない。もちろんなんらかの販売は必要である。だがマーケティングの理想は、販売を不要にすることである。マーケティングが目指すものは、顧客を理解し、製品とサービスを顧客に合わせ、おのずから売れるようにすることである。

出典)P F ドラッカー『マネジメント[エッセンシャル版]』(Japanese Edition) (Kindle の位置No.293-301). ダイヤモンド社. Kindle 版. 

ここでドラッカーが言わんとしていることは「販売は不要だ」ではなく、「真のマーケティングは、顧客からスタートする」です。

“すでに完成した製品のセールス”という意味での販売は真のマーケティングではなく、製品が存在する前の段階から、顧客理解を起点として顧客に製品を合わせていくのがマーケティングであると説いています。

 

自社にとってマーケティングとは何か?という問い

ここまでマーケティングの定義をご紹介してきましたが、一方で「マーケティングとは何か」、ただひとつの正解があるわけではないと冒頭で述べました。

だからこそ、経営者やマーケターが、
「自社にとっての(あるいは自分にとっての)マーケティングとは何か」
を再定義することは、有益な取り組みです。

先人たちの定義を参考にしながら咀嚼し、マーケティングとは何かをじっくり自分の頭で考える。それは、“真のマーケティング”の核心に迫る最初の一歩となるからです。

今回ご紹介した定義以外にも、マーケティングはさまざまな定義で語られますが、どんなマーケティング戦略で、どんな活動を展開するのか。その会社らしさが色濃く現れるポイントが、マーケティングの定義にあるといえます。

 

さいごに

筆者にとってマーケティングとは何か?と考えてみると、「マーケティングとは市場の創造である」という定義が、最もしっくりきます。

市場とはすなわち顧客の集合体ですから、
「自分たちの顧客となってくれる人たちをつくる活動全般」
がマーケティングである、という考え方です。

顧客をつくるために何をすべきかといえば、ニーズに応えること。それも「徹底的に上質な応え方」を目指すことが、個人的な信条です。

さて、みなさんの会社にとって、マーケティングとは何でしょうか。改めて考えてみると、きっと多くの気付きがあるはずです。










三島つむぎ
ベンチャー企業でマーケティングや組織づくりに従事。商品開発やブランド立ち上げなどの経験を活かしてライターとしても活動中。

 

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