信長、マーケティングで天下獲り|~第3回「信長、コンテンツSEOを学ぶ」~

登場人物

織田信長

信長

 

  

織田信長
言わずとしれた、戦国時代の天下人。
どういうわけか現代にタイプスリップを果たし、現代でマーケティングを学ぶことに。 

英義

 

  

橋場英義(ハシバヒデヨシ)
CCCマーケティング株式会社に務めるプロのマーケティングコンサルタント。
かの“羽柴秀吉”とは、なんの関係もないらしい。

 

信長、痛恨の勘違い対策に気が付く

織田信長

信長

ご免、サルはおるか! わしじゃ、信長じゃ! サル、おいサル!

英義

あ、信長さん、こんにちは。

そんなにサルサル大声出さなくても聞こえるから大丈夫ですよ。 

英義

その後、バナナジュースの売れ行きはいかがですか?

織田信長

信長

うむ、お主のおかげで順調にJKの客が来るようになってな。

すっかり馴染みになって、わしも『ノブっちー』と声をかけられる日々じゃ

英義

ん? ノブっち?……。

えーと、それで今日はどうされました?

織田信長

信長

うむ、いま申したようにバナナジュースの方は

着実に天下獲りに向けて進んでおるのだが、

オンラインでやっておる『信長バナナ』の売れ行きにいまひとつ伸び悩んでおってな。

織田信長

信長

たまに、ジュースを飲みに来た

気の弱そうな客に直談判して買わせておるのだが、

さすがにそれも効率が悪い。

織田信長

信長

それで、もう少しオンラインで客を集めたいと思うのじゃが、

どうしたらよいかの?

英義

ジュースを飲みに来たお客さんを説得して、バナナ1房を売ってるんですか? 

それ、確かに効率も悪いですけど、悪評が拡散されかねないですよ!

織田信長

信長

そのような悪評はわしの敵ではない。敵は本能寺にありじゃ!

英義

……何を言っているのかよくわかりませんが、お困りなことはわかりました。

では今日は、オンラインでもっとお客さんが集まるようにするためには

どうしたらいいのか、考えましょう

英義

まずうかがいますが、『信長バナナ』のサイトはSEO対策をしていますか?

織田信長

信長

えすいー王?

どこの国の王じゃ、それは?

英義

王様ではなく、"SEO"です。

"Search Engine Optimization"の略称で、

一言でいえば検索結果の表示順位を上げるための施策です

織田信長

信長

ああ、検索エンジン対策のことか。

日本語で言わんか。それなら、もちろんやっておる。

わしもいろいろと学んでおるでな

英義

じゃあ、ちょっとサイトを拝見しますね。

……うーん、これはちょっと、ダメかもしれないですね

織田信長

信長

何がダメなのだ?

サル、わしが間違っておるとでもいうか?

返答次第ではいかにサルといえど……

英義

いやいや! 信長さんの努力は認めますが、

これはいまでは通用しないSEO対策なんですよ。

英義

以前はこうした小細工的なことで十分SEO対策になっていたんですが、

いまだとこの手法ではかえって逆効果になって、検索順位が下がったり、

あるいはまったく検索結果に出てこなくなってしまうこともあるんです。

いわゆるブラックハットSEOですね

織田信長

信長

ぶらっくはっと? 黒い帽子か?

わしもよう南蛮の帽子をかぶっておったが、それが不吉だったのか?

英義

それは全然、関係ないです。

ブラックハットSEOというのは、たとえば、

同一サイト内で同じようなコンテンツを何ページもつくったり、

白地に白い文字で検索キーワードを書いてみたり、

キーワードを盛り込みすぎた不自然な文章をアップしていたり、といった方法です。

英義 

 

一番よくあったのが、自分のサイトにリンクするウェブページを大量につくる

”被リンクを増やす"というやり方です。

かつては被リンク数が多ければ多いほど、そのサイトは価値があるということで、

検索結果の表示順位が上がっていたこともあるんです

 

織田信長

信長

うーむ。

確かにそんなことをいろいろと施したような気がせんでもないな……

英義

そういう手法が横行して、ユーザーにとって価値の低いサイトが

たくさん上位に表示されるようになったら、検索エンジンの信頼性が低下しかねませんよね。

そのために検索エンジン側でも対策を取って、ごまかしのようなSEOはやりにくくなったというわけです。

英義

もしかしたら『信長バナナ』の売行きがいまひとつというのも、

サイトが検索されていないからかもしれません

織田信長

信長

つまり、わしのしたことは時代遅れだったうえにまがいものだったということか。

ううぬ、このわしともあろうものが! 

『先見の明と機知に富んだリーダー』として評判のこのわしが!

織田信長

信長

サルよ、どうしたらよいのか、いますぐに教えてくれ!

英義

わかりました。

では、現在のSEO対策としてオススメできる"コンテンツSEO"についてお話しましょう。

……ところで、自分の評判って、何を見たんですか?

織田信長

信長

ああ、店に来たJKに、そんなことが書かれている書物を見せてもらったのじゃ。

あやつらも『ノブっち、この肖像画にそっくりー! ウケるー!』と大喜びじゃったな

英義

……もう、バナナいいから、

JK相手にジュースだけ売ったらどうですかね……

 

信長、コンテンツSEOの概要と注意点を学ぶ 

英義

まず、"コンテンツ"とは何だったか、覚えてますか? 

織田信長

信長

たしか"消費者にとって有益な情報"だったか?

英義

そうです! コンテンツSEOというのは、簡単に言うと、

ユーザーに対して、的確で有益な情報を数多く発信していくことで、

上位表示をめざすという施策です

織田信長

信長

ふむ。

しかして、なにゆえにコンテンツSEOとやらをすすめるのじゃ?

英義

ブラックハットSEOとは比較にならない、いろいろなメリットがあるからです。

まず、コンテンツの量が多いことで検索されやすくなり、

上位に表示される可能性が高くなります。その結果、サイトの訪問者もきっと増えますよね。

英義

また、信頼性の高いコンテンツが充実していれば、サイトの信頼性も高まります。

一方ユーザーにとっても、欲しい情報をきちんと提供しているサイトが上位に表示されていたほうが、どう考えても便利です。

英義

つまり、上位表示されるためのコンテンツSEO施策は、信長さんとユーザー双方のメリットになるんです 

織田信長

信長

なるほど! 

そうすることで『信長バナナ』のオンランショップも、

つまるところ目につきやすくなるということじゃな。

サルよ、さあやろういまやろう!

英義

ちょっと待ってください。作業に入る前に、何点か注意点があります。

コンテンツSEOで肝心なポイントのひとつが、キーワードの選び方です

英義

たとえば「美味しいバナナ」とか「甘いバナナ」というような

誰もが検索しそうな言葉で上位表示を狙うのは、正直、相当厳しいです。

こういう、いわゆるビッグワードを使うのであれば、

SEOではなく、ストレートに広告を打ったほうがいいでしょうね

織田信長

信長

なんじゃそれは。ならばどうしたらよいのだ

英義

あとでも説明しますが、コンテンツSEOは、

ざっくりとした言葉で検索するユーザーではなく、

もっと限定的な言葉で検索してくるユーザーに有効なものなんです。

英義

「A」というひと単語だけで検索をするのではなく、

「A」x「B」とか、あるいは「A」x「B」x「C」のように、

複数の言葉で条件を絞り込んだ検索をするようなユーザーに対して、

適切なコンテンツを上位表示するというイメージです

織田信長

信長

『美味いバナナは信長バナナ!』というのではいかんのか?

英義

ダメです。

というか、それ、検索ワードじゃなくてキャッチコピーですよね。

英義

あと、コンテンツSEOを始めるときに注意しておきたいことというと、

 

・効果が出るまでに時間がかかる
・継続的にコンテンツを公開していく必要がある
・質の高いものをつくろうとしたらそれなりにコストがかかる
・文章は長すぎても短すぎてもダメ。ただし高品質のコンテンツをつくろうと思ったら、

それなりの長さの文章になるはず
・検索キーワードを盛り込むのは必須だが、不自然なまでに多用しない

 

といったところでしょうか

織田信長

信長

……なんだか面倒じゃのう

英義

はい? なんですか?

織田信長

信長

い、いや、なんでもない。

ところで検索エンジンは、どのようにコンテンツの質を判断しておるんだ?

英義

検索エンジンは、一定のアルゴリズム ―― 法則ですかね ―― に従ってサイトを評価し、

表示順位を決めています。

ただ、実際にどんなアルゴリズムなのかは、わからないんですよね

織田信長

信長

なんじゃそれは?

敵がわからんのに、どうやって戦うんじゃ?

英義

敵……じゃなくて、アルゴリズムそのものはわからなくても、

検索エンジン側の指針や考え方は公表されています。

英義

たとえばGoogleは『アルゴリズムの仕組み』 というページで、

最適な情報を特定するための要素として

「コンテンツの新しさ」、「検索キーワードが出現する回数」

「ユーザーエクスペリエンスの質」、「内容の信頼性や権威」

などをあげていますね

織田信長

信長

つまり、検索エンジンが望むようなものをつくればよいということか?

英義

というよりも、ユーザーが望むもの、と言った方が正解ですね。

検索エンジン側の考え方の根本に、『ユーザーが求めている情報を瞬時に提供する』という目標があるからです。

英義

ユーザーがどんなことを知りたいと思っているのか。

そしてそれをどのように表現したら伝わるのか、よく考える。

最も重要なのはユーザー目線で、検索エンジンの細かなガイドラインを考慮するのは、

そのあとでいいと思います。

織田信長

信長

なるほど。真に獲るべきものは客、ということじゃな

英義

ただし、細かい注意点などはともかく、

検索エンジンが重要視していることには配慮するべきです。

英義

たとえばGoogleは“E-A-T”という評価基準を重要視していますが、

これは” Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)”の頭文字をとった造語で、簡単にいうと、こんな感じです

・Expertise(専門性)では、そのサイトやコンテンツの内容は専門的なものなのか、あるいは専門家によって作成されたものかという点
・Authoritativeness(権威性)では、そのサイトが何かの賞を受賞していたり、権威のある第三者がそのサイトについて言及していたりするなど、客観的に『このサイトは正しいことを言っている』と思えるかという点
・Trustworthiness(信頼性)では、そのサイトの運営者は信頼できるのか、サイトが提供している情報は信用できるのかという点

 

英義

…といったところですね

織田信長

信長

なかなか大層なことじゃのう……

英義

確かにそう見えるかもしれませんが、

ユーザーにとって信頼できるサイトであるためには、どれも当然といえば当然のことなんですよね。

だから、“E-A-T”に 沿う形でコンテンツやサイトをつくれば、自然とユーザーのためにもなるんです

 

織田信長

信長

ふむ。ところで、いまの話は『ぐーぐる』のことじゃろう?

『やふー』で調べものをしておる者も多いようじゃが、そのような者に対応するためにはどうしたらよいのだ?

英義

そういう疑問を抱く人も少なくないと思います。

でも実は、GoogleもYahoo! も根本的なアルゴリズムは同じなんですよね。

確かに検索結果に違いが出ることはありますが、だからといって特別な対策を考えなくても大丈夫です

織田信長

信長

なるほど、それなら安心じゃな!

 

信長、サイトリニューアルに挑む

織田信長

信長

今までの話で、おおよそのことはつかめた。

では『信長バナナ』のサイトは、どのようにしたらよいのじゃ?

英義

まず、顧客は誰なのか、ターゲットを明確にしましょうか。

『信長バナナ』は相当こだわりをもってつくっているし、それなりの価格設定ですから、

お客さんも、こだわりをもってバナナを探しているという人になりますよね

 

織田信長

信長

そうじゃな。道理をようわかっとる者に売っていきたいな

英義

では、次に、その人たちがバナナを探すときのキーワードを考えてみましょう。

本当は丁寧にリサーチをするべきですが、まずは信長さんの感覚値でいいです。

あ、もちろん、お客さんが興味を持ちそうでも『信長バナナ』とは無関係なキーワードはダメですよ

織田信長

信長

そうじゃな……。

環境に関しては『無農薬』『土壌』『肥料』『高地』、

味では『もっちり』『さっぱり』『コク』、あとは『国産』

こういったところか

英義

なるほど! いかにもバナナ好きがこだわりそうなキーワードですね!

こんな風にキーワードが出揃ったら、

それらに対応したユーザーが知りたいと思うような情報をコンテンツにしていくんです

 

 

織田信長

信長

なるほど。

たとえば『信長バナナは、天然由来の肥料を混ぜ込みじっくりとつくりあげた国内の豊醇な土壌で、農薬を使うことなく、人の手で丁寧に育てられています』といったことを説明するコンテンツをつくれということか?

英義

そうです! まさにそんな考え方です! 信長さん、すごいじゃないですか! 

織田信長

信長

もちろんじゃ。こう見えても、わしは人心の機微に聡いからな。

何が皆の希望なのかようわかっとる

英義

はあ(だったらなんで本能寺で討たれちゃったのよ……)。

英義

あと、信長さんのバナナジュースのファンの中に信頼できるブロガーさんや著名人がいたら、その人たちからリンクしてもらうのもいいですね。『信長バナナ』のサイトの信頼感が高まります。

最近では、リンクはなくともSNSで話題にしてもらうだけでも、『サイテーション(引用・言及)』といってSEO効果が期待できるんですよ

織田信長

信長

相分かった。箔をつけるためにも権威が必要ということじゃな。

『信長』の名では不足なのは無念じゃが、現世では仕方あるまいな

英義

それから、さっきも言いましたが、コンテンツは継続して出していくことが大切です。

一度に大量にアップしてそのまま放置していては情報がどんどん古くなるし、

ユーザーのニーズも変わっていきますから、コンテンツの内容を少しずつ変えていく必要もあります。

英義

では信長さん、さっそくコンテンツづくりを進めましょう!

織田信長

信長

うむ! 目指すは『天下布バナナ』じゃ! 

サルよ、よろしく頼むぞ。

 

 

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